FC2ブログ

1901-12

スポンサーサイト - --.--.-- --

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

妄想まとめ - 1901.12.14 Sat

■はじめてのお化粧

「ね? エドガー、いいでしょう?」
 両手を組み合わせ、小首を傾げ、いつもよりもちょっと甘えた声でお願いしてみる。
「だめ」
 以前、執事のトムキンス氏に教えてもらったアドバイス通りにやってみたのだが、どうやら今回の作戦も失敗に終わったようだ。
 エドガーは大抵のリディアの『お願い』はきいてくれる。庭の小妖精のために、ロンドンではあまり見ることのない花をわざわざスコットランドから取り寄せて植えてくれたり、屋敷に迷いこんだ猫を飼うことも許してくれた。
 でも、このお願いごとだけは絶対に聞き入れてもらえない。
「なんで? あたしももう15歳よ? 外の世界も見てみたいわ」
「まだ15歳だよ。それにリディア、きみはこの屋敷の中でさえ未だに迷うじゃないか。街には危険も多い」
 ひとりで行くわけではないから大丈夫よ。そう言いたい気持ちをぐっと押し込む。エドガーが許さなければ、頼りない相棒の妖精猫以外は付いてきてくれないだろう。
 駄目とは分かっていても、もう一度「どうしてもだめ?」と尋ねてみる。
 返ってくる答えはやはり同じだった。

 どうしてエドガーはリディアが外に出ることを、許してくれないのだろう。
 この屋敷にやってきた子供のころと違って、自分が吸血鬼であることを隠す術も身につけた。むやみに他人に牙を見せたりすることもいけないことだとわかった。太陽が燦々と降り注ぐ日でなければマントなしで外を歩くことも出来る。
「あたし、一生このお屋敷の中から出られないのかしら……」
 ちょうどそんなことを考えていた時、ドアを叩く音がした。
「リディアさま、お召し替えの時間でございます」
「あら、もうそんな時間なの?」
 馴染みのメイドが手にしていたコーラルピンクの繻子織のドレスはエドガーが選んだものだ。青白い肌のリディアにピンクは似合わないと何度主張しても、ドレスを注文する際にエドガーはピンク色のドレスを頼むことを忘れない。
 自分に似合わないと分かっていても、明るい色のドレスとたっぷりのレースは少しだけリディアの気分を明るくしてくれた。
「髪はいかがなさいますか?」
「このままでいいわ」
 リディアと同じ年頃の少女達は髪を下ろしっぱなしにして外を歩くことはしない。でも自分はどうせ外には出られないのだから、このままでもいい。
 しかしメイドはそれを、リディアの下ろした髪が好きだと、しょっちゅう使用人の前でも気にせず髪にキスをしてくるエドガーのためだと受け取ったらしい。
「やっぱり結ってもらおうかしら」
 一瞬メイドは不思議そうな顔をしたが、すぐに「かしこまりました」と丁寧にブラシでリディアの髪を梳る。
「同じ色のリボンも旦那さまがご用意くださったのですよ。リディアさまにきっとお似合いになられると思います」
「……あたしの肌の色にピンクは似合わないわ」
「まぁ! リディアさまはご自分を過小評価しすぎです! 私を見て下さい、この肌の色、実家に帰ると弟にライ麦パンが帰ってきたーだなんて言われるんですよ! メイドたちは皆、リディアさまの雪のような白い肌に憧れているのです!」
「……ありがとう。でもエドガーはどう思っているのかしら。たぶん、あたしが普通の人とは違う肌の色をしているのが恥ずかしくて、外に出したがらないんじゃないかしら」
 考え出したら、そうとしか思えなくなってきた。
 先ほど明るくなった気持ちが嘘のように暗澹とした気分になってくる。
 そんなリディアを見て、メイドはこめかみに手をやり、「旦那さまの苦労がわかりますわ」と呟く。
「そうですわ! でしたらリディアさま、ちょっとお化粧をしてみませんか?」
「えっ?」
「リディアさまはそのままでも十分おかわいらしいですが、きっとさらに魅力的になられると思いますよ!」と、なぜか興奮気味にまくし立てられる。
「でもあたし、お化粧道具なんて持っていないわ」
 ドレスやらアクセサリーを惜しげもなくリディアに買い与えるエドガーだが、化粧品の類は受け取ったことは一度もなかった。
「わたくしのもので良ければお貸しいたしますわ! ハリエットさんには内緒ですが、若いメイドたちは外出する時は薄く化粧をするのですよ」
「まぁ、そうなの? 知らなかったわ」
 自分と同じ年頃の娘たちが興味を持って使っているものを、リディアも知りたくなった。
「じゃあ、ちょっとだけ……」

 机の上に並べられた、さまざまな大きさのケースの中身は、どれもはじめてリディアが目にするものだった。
「これはなにに使うの?」
「それはコール墨です。睫毛に塗ると、目が大きく見えるのですよ」
「塗るとき怖くないの? 目をつぶってしまわないの?」
 矢継ぎ早に質問を投げかけるリディアに、くすくすとメイドは「慣れれば平気ですよ」と答える。
「でも睫毛に墨を塗るなんて、やっぱり怖いわ……」
 やっぱり化粧はあきらめたほうがいいのだろうか。そう思って手にした小さなケースの中身は、まるでそう、「薔薇の花みたい……」
「それは口紅です。唇に塗ることによって、顔全体の印象が明るくなるのですよ」
 顔の印象が明るくなる。そんな魔法のようなアイテムが存在するのだろうか?
「塗ってみましょうか?」
「え……でも」
「目に塗るよりも簡単に塗ることができますわ。それに、万が一口の中に入っても危険なものではないので平気ですよ」
「……じゃあ、これだけ借りてみてもいいかしら」
 この薔薇の花のような唇の色になったら、もしかしたらエドガーは外に出ることを許可してくれるのかもしれない。外に出られることはもちろん嬉しいけど、エドガーの隣に並んで彼が恥ずかしく思わないような存在になりたかった。

  *

「リディアはどこにいるんだ?」
 いつもならエドガーの帰宅を知ると、すぐに飛んでくるのに。
「リディアさまなら、私室で本をお読みになられているかと」
 エドガーが渡す帽子とステッキを受け取りながら執事が答える。
「私室で? めずらしいな」
 吸血鬼であるのに、リディアは「この部屋は陽があたらなすぎる」という理由であまり私室に居たがらないようで、サロンの窓際に設えたお気に入りのソファの上で丸まって本を読んでいたり、仲良しのメイド達とおしゃべりをするために階下にいることが多い。
 もしかして体の具合でも悪いのだろうか?
 そう思うと、リディアの部屋へと向かう足が自然と早くなってしまう。
「リディア、入るよ?」
 ろくにノックもせずに扉を開けると、リディアはこちらに椅子の背を向けて座っていた。とりあえず、ベッドで伏せている状態でないことに安心する。
 しかし、すぐに駆け寄ってこないところを見ると、やはりどこか具合が悪いのだろうか?
「リディア、どうかしたの?」
 リディアが座っている椅子の前にまわりこみ、膝をついて目線をリディアとあわせ尋ねてみる。
「えっと、あの……エドガー、おかえりなさい」
 ほんの少し頬を上気させて、恥ずかしそうに言葉をつむぎ出す唇に視線を落とす。
「リディア、その口どうしたの?」
「え、えっと……午後の着替えのときに、塗ってもらたの」
 そう答えるとリディアはさらに頬を赤く染めて、椅子の上でもぞもぞと落ち着かない様子を見せる。
 永遠のように感じた数十秒の沈黙の後に、エドガーはため息を吐き出し、立ち上がる。
「……そのメイドには屋敷を出て行ってもらう」
「え……」
「外に出られないきみが寂しがるから、メイドたちと仲良くすることを許してきたが、どうやら親しくさせすぎたみたいだ。距離を見誤る使用人は必要ない」
「ちがうのよ、エドガー! あたしから彼女にお願いしたの!」
 勢いよく立ち上がると、無意識にエドガーの袖を強く握り締めていた。
「そんなことしたら、あたし、あなたのこと嫌いになるから! そ、それにもう、ハーブ入りのクッキーだって焼いてあげないわ!!」
 リディアが妖精のために焼くハーブ入りのクッキーを、エドガーが喜んで食べるのは、それを食べてるエドガーをニコニコと見つめるリディアがかわいいからだ。
 それでも、リディアはエドガーが妖精たちと同じようにそのクッキーが大好きだと思い込んでいるようだった。
 あまりにも必死な様子のリディアに思わず笑みがこぼれそうになってしまう。
 しかし、ここで笑うと意固地なリディアのことだ、最低でも明日の昼まで口をきいてもらえないだろう。
「うーん、きみのハーブ入りクッキーが食べられなくなるのは困るな」
「……じゃあ、許してもらえるの?」
 リディアは明らかにほっとした表情をした。エドガーがまるで宝石のようだと思う大きな瞳からは今にも涙が零れ落ちそうだった。
「きみのことは最初から怒っていないよ。メイドのことも今回は目をつぶろう」
「ありがとう! エドガー」
 そう言って、嬉しそうにその場でピョンピョンと跳ね上がり、勢いよくエドガーの首に抱きついたかと思うと、直後には何かを思い出したように、押し黙ってしまう。
 くるくると表情を変えるリディアは見ていて飽きない。
「どうかした?」
「えっと、エドガーがなんでこんなに怒ったのかしらと思って。その……、そんなに変だった?」
 これだから。
 クスリと笑うエドガーを金緑の双眸が不思議そうに見つめる。
「なんで笑うの?」
「いや、やっぱりきみからは目が離せないなぁと思って」
「あたし、もう子供じゃないわ」
「うん、そうだね」

 その夜、従者からシャツの襟元に付けられた口紅の跡について遠まわしに諫言を受けた。
 普段、他人のことには興味を示さない彼がポツリと「リディアさまが悲しみます」と言う。
「じゃあさ、リディアがつけたのならいい?」
「エドガーさま?」
 なぜだろう。先ほど見たリディアのことは自分の中で秘めておきたくなった。


「ああ、次から気をつけるよ」
 秘め事のように、リディアのことも自分の意思で閉じ込めておけたらいいのに。
 そんな愚かなことを、真剣に考えてしまう自分に、エドガーは苦笑してしまうのだった。





■生まれ変わりエドリディ(冒頭だけ)

 長年、自分の中にあった疑問が彼女と出会ったことで確信へと変わった。

 子供の頃はただ疑問だった。なぜ自分の周りにいる子供たちが、こんな簡単なことを知らないのか。
 いや、不思議だった。
 なぜ自分は知っているのだろう。どこで体験したのだろう。早熟な子供であったとは思う。神童と呼ぶ大人たちも中にはいた。
 だから、必要以上に『そのこと』を口にするのは、自分にとって得策ではないことも、早い段階で気付いていたのだ。
 周りの人間、環境に合わせていくのは、そう難しいことではなかった。知っていることを、知らなかったことにし、それを相手によって自分が知ることになったふりをすれば、その相手はとても喜んだ。
 そうして自分はまだ幼かった頃に、自分の生き方、置かれるべきシステムを確立したのだ。
 それからはずっと嘘で塗り固められた人生だった。 親も、友人も、恋人も、いつも自分の近くには誰かがいた。
 でも自分は知っていた。これは自分の求めているものではない。

 ずっと自分は何かを、誰かを待っていたのだ。


 気の乗らない飲み会だった。
「まあ、気の乗ったことなんてなかったんだけどね」
「なにが?」
「いや、こっちの話」
 同じ大学に通う仲間たち、時には学外の人間たちも交えて、毎日のように理由もなく開かれる飲み会は、なんだか懐かしい気持ちになる。
 おそらく『以前の自分』も、よくこのような場に出入りしていたのだろう。
「でもエドガーが飲み会に来てくれるのって、すっごく久しぶりよね。もしかして、彼女と別れたりした?」
 ゴシップ好きの彼女は面白い情報が手に入る予感と、本人は隠せていると思っているであろう、相手に対する好意からか少し声が上ずっている。
「散々、誘われていたからね。で、きみはどっちだったら嬉しい?」
「ど……、どういう意味?」
 ほんの少し頬を上気させ、手元のグラスを落ち着き無く動かしている。
 答えが顔に書いてあるようなものじゃないか。
 今夜の退屈な飲み会も、その後も暇を持て余さずに済みそうだな。そんなことを頭の片隅でぼんやりと考えている時だった。
「おっそーい、リディア!」
 初めて聞く名前なのに、やけに耳に馴染む音だった。
「ご、ごめんなさい。道に迷っちゃって・・・」
「だと思ったわ!携帯も繋がらないし、心配したんだから!」
「あ・・・講義のときに電源を切ったまま忘れてたみたい・・・」
 彼女らしい。
 初めて会う相手に抱く感情とは思えないものに、思わずハッとする。
「あのねー、普通は電源なんて切らないの。まったくリディアらしいわ。ほらほら入った入った!みんなもう集まってるから!」
「え、こんなにたくさん?」
 少し困ったように、店の中へと入ってきた少女の姿を見た瞬間、思わず立ち上がっていた。

 腰まで届くクセのない長い髪は、店内の薄暗い照明に照らされて紅茶のような色に染まっている。そしてなによりも印象的なのは、まるでぺリドットのような金緑の瞳だった。
「リディア……」

 その瞬間すべてを思い出した。自分に足りなかったのは彼女。
 自分が待っていたのは紛れも無く、目の前に現れたこの少女だったのだ。




■生まれ変わりエドリディ2
 後姿だけですぐ彼女だと分かった。

「やあ、こんにちは」
 偶然の出会いを装って隣を歩くと、こちらに向けられたぺリドットのような瞳が僅かに揺れる。
 警戒されているのだろう。
「えっと……」
「覚えてない? 昨日の飲み会で一緒だったんだけど」
「ごめんなさい。あまり人の多い場所に慣れていなくて……」
「そうだよね。それに、きみはお酒もあまり強いほうではないし」
 警戒の色が今度は驚きに変わる。
「……なんで知ってるの?」
「そんな気がしたから」
 そう言って、彼女の持っていた荷物を奪う。小さな花柄がプリントされた袋の中には夕食に使うであろう食材が詰め込まれていた。
「じ、自分で持てるわ!」
「女性に荷物は持たせるなという家訓でね。それに、こうしていればきみの隣を歩く理由が出来る」
 片目をつぶって見せると、「本当に調子がいいんだから」と言わんばかりの顔をされる。
「……ありがとう」
「どういたしまして」
 突然目の前に現れた、正体不明の調子のいい男を目の前にしても、邪険に出来ないのが彼女らしい。
 なにも持つものがなくなってしまって落ち着かない彼女の指先が、無意識にであろう、くるりと長い髪を巻きつける。
 その指に何もはめられていないことに安心する。
「リディアはこの近くに住んでるの?」
 有能な従者に調べさせて、当然知っていることを訊いてみる。この場合、嘘を付く女性もいるだろう。しかし、嘘を付くのが苦手なリディアは正直に肯定の言葉を出してしまう。
 自分以外の男には決してしないでもらいたい。
「少し前から暮らし始めたの。だからまだ迷うときがあって……」
「一人で暮らしてるの?」
「ええ、父は仕事の関係で家にいないことが多くて。だから、進学をきっかけに学校の近くに一人で暮らすことにしたの」
 大学の近くに年頃の娘が一人で暮らすという危険性を、彼女も、おそらく父親も気付いていないのだろう。
 まったく、愛すべきお人よしな親子だ。
「えっと、あなたは?」
「エドガーだよ」
 はじめて『今』の彼女に名前を告げる。
 自分が彼女の名前を知ったときと同じように、また彼女もなにかを感じ取ってくれたのだろうか。小さな肩がぴくりと揺れる。
 歩みを止めて、向き合う形になる。
「エドガー・J・C・アシェンバート。エドガーと呼んでくれ」
「……エドガーさんは」
「エドガー」
「い、いきなり呼び捨てなんか出来ないわ」
「そう? 僕はもうきみのこと名前で呼んでるけど」
「あたしは! 出来ないの!」
 まるで猫のようにふーふーと怒る。かわいくてついからかいたくなってしまう。
「きみが僕のことをそう呼んでくれないなら、代わりに僕はきみのことを『僕の妖精』って呼ぶけど」
「は!? どこからそんな恥ずかしい発想がくるのよ!」
「思ったことを言ったまでだけど」
「……あなた変わってるわね」
「そう?」
 またスタスタと歩き始めるリディアの耳が真っ赤になっている。
 大分日が暮れかけてきたが、リディアのそれを赤く染めているのは自分の言葉だと思って満足感を覚える。
 隣を歩きながら、オレンジ色の光に照らされたリディアの横顔をちらりと覗き見る。
 キャラメルのような色の髪と睫毛がきらきらと輝く。きれいだな、純粋にエドガーはそう思う。
 『以前』の自分たちもこうして並んで歩いていたのだろう。しかし、今は少しだけ彼女が遠い。

 あの角を曲がれば彼女の住むマンションが見えてくるはずだ。もう少しこの時間が、彼女と歩くこの路地が長くなればいいのに。
 普段の自分なら、そんなことは微塵も考えずに恋人を家に送り届けるか、または誘われるままに部屋に上がりこむのだろう。それが今はどうだろう。まるで中学生の恋愛じゃないか。
 彼女を前にするといつもこうだ。それまでの自分が一切通用しなくなる。はじめての感情に戸惑うのだ。
 
「エドガー」
 自分でも驚くほどに、反応が遅れてしまったと思う。
「あたしの家、もうそこだから。その、荷物ありがとう」
 そう言って、エドガーが持っていた袋を受け取る。自分が持っている時はさほど重さは感じられなかったが、小柄なリディアが持つとずっしり感じられて、思わず「家まで持つよ」と言いそうになってしまう。
「明日も会えるかな?」
「学校で?」
「会えたら嬉しいけど、それは難しそうだから。またこの道で。僕もよく利用するんだ。一緒にスーパーに行こう」
 そう言うと、リディアは大きな瞳をぱちくりとし、ぷっと笑い出した。
「なんで笑うの?」
 出会ってから、初めての笑顔だ。以前の自分にとってのかけがえのない宝物。
「だって、あなたがスーパーに行くなんて想像できなくて」
「そう?僕だって一人暮らしの身だからね。買い物に行かなくては生活できないよ。それとも、僕にはたくさんの召使いたちがいて、身の回りのことをなんでもやってくれるとでも思ったの?」
「あなたなら、そう言われても納得するわ」
「それは褒め言葉なのかな?」
「さあ、どうかしらね」
 今度はふたりでクスクスと笑いあう。夕陽の光を受けて長く伸びた影が重なり合う。
 またいつか、この影のような距離でリディアと並べる日は来るのだろうか。

「リディア、また明日」
「……ええ」
 リディアの後姿を見送りながら、なぜか自分達の別れが不自然に感じられてしまい、その不明瞭な感情の正体が分らず考え込む。
 そしてそれが、今まで付き合ってきた彼女たちとはすることもなかった、別れ際のキスだと気付き、以前の自分たちの距離感に苦笑しながらも、なぜか胸が満たされていく気がした。

スポンサーサイト

NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

プロフィール

konagi23

Author:konagi23
★作者様、出版社様とは一切関係なくダラダラ妄想を垂れ流しているブログです★


【管理人】ねち
お絵かきと妄想が大好き。
三段トレイ会会員。
たまに「ねち」じゃない名前で同人誌を出したりしてます。

□ツイッター→konagi123
□pixiv→https://www.pixiv.net/member.php?id=2774884
□メール→otomenattou4649●hotmail.co.jp
(●を半角@に直して下さい)

最新記事

最新コメント

月別アーカイブ

カテゴリ

はじめまして (1)
伯爵と妖精 (36)
伯爵と妖精SS (1)
その他作品 (5)
日々 (14)
お茶 (9)
お知らせ (5)
2013年春ヨーロッパ旅行 (9)
イギリス旅行2 (7)
スコットランド旅行 (22)
未分類 (0)
英国南西部の旅 (26)

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。